2023/03/24

塗直しからもどってきた筥~繋ぐ


筥・・・
文庫、硯箱、はがき入れ
色紙入れ
筥にもいろいろな用途のものが
存在しますね。
でも最近は
いろいろなものが電子化されて
新しく作ることも少なくなった、
そんなアイテムの1つではないでしょうか・・・

 

文庫も硯箱も使っていますが

今回お直ししたのものは

硯箱を菓子器として使っていたものです^^;

角に塗りの剝がれがでてきたので

内側を総塗り替えしました。

塗直しをする時は何でもそうですが

そのままの状態から塗り始められるものではなく

一旦、塗りをペーパーで綺麗に研いでいきます。

この作業が想像するよりも多くの時間と手間が

要るもので、この作業を綺麗に整えることが

次の塗りに大きく影響すると

職人さんは話します。

目には見えにくい地味な作業でしょうが・・・

重要なしごと、なんですよね。



世の中のSDGsへの意識が高まる近年は

漆器そのものや修理して使うことも多くなっているように

思います。

弊社も他店でお求めの漆器を含め

修理のご依頼を受けることは多くなりました。

(金継ぎもそうですね。)

決して安くはない修理代もあり

新規にお求めした方が安い場合もありお伝えします。

お請けした時思うのは

決してモノ自体をなおすだけではなく

大切にしてきたヒト、モノ、をも

繋いでいくことだと。。。



手許にもどってきた筥、

嬉しくてすぐ使いたくなり

(蒔絵的には今ではないかと(笑))

早速お友達から頂いた板飴や

お取り寄せした栗蒸し羊羹をいれて

お茶じかんを♪

わたしもまだ何十年間かは

大切に使っていきたいなぁ~と

思うのでした




▶使用した漆器

・両折れセンタートレイ拭き漆縁銀→★

・艶消し摺漆皿→★